確かにラノベから何まで終了だな。
・番外その22:東京都青少年保護条例改正案全文の転載: 無名の一知財政策ウォッチャーの独言
・コミック・ライトノベル撲滅条例が制定寸前に - Thsc
<東京都青少年健全育成条例とは?>
正式名称は「東京都青少年の健全な育成に関する条例」(以下、都条例)です。超大雑把に言えば、「東京都当局が青少年に悪影響を及ぼすと判断した“不健全な作品”(いわゆる不健全図書)の販売を規制する」という条例です。
先日、石原慎太郎都知事と都当局は、今年3月に実施予定の都条例改正によって暴力描写などの反社会的表現を含んだ作品への規制強化と共に、児童ポルノ撲滅運動の一環として「非実在青少年」による性的表現を含んだ作品も規制していくという方針を表明しました。(石原都知事の答弁。ニコニコ動画版 ・ Youtube版)
<「非実在青少年」とは?>
東京都当局による新造語です。「年齢又は服装、所持品、学年、背景その他の人の年齢を想起させる事項の表示又は音声による描写から十八歳未満として表現されていると認識されるもの」を指します (はてなキーワード)。要するに年齢設定が18歳未満である少年/少女のキャラクターの事です。また、たとえ成人のキャラクターであっても、外見上が18歳未満であればこの定義に含まれる可能性があります。
もし都当局が示した原案通りに都条例が改正された場合、今年の7月1日(施行日)から少年/少女のキャラクターの下着姿・裸体姿・性描写が含まれた作品のうち、都当局から「不健全」と裁定されたものは「不健全図書」として規制を受ける事になります。
<この改正案を考えたのは一体誰?>
東京都の諮問機関「東京都青少年問題協議会」(以下、青少協)です。この青少協は、児童ポルノ法改正による漫画・アニメ・ゲームの規制の必要性を強硬に主張している警察関係団体幹部、キリスト教団体顧問、大学教授、PTA会長などの委員ばかりで構成されています。ちなみに青少協で行われた都条例改正案の議論では、数多くの差別発言と暴言が飛び交っていた(例:「オタクは認知障害者」)事が一次資料で明らかになっており、大きな波紋を呼びました。詳しくはこちらのリンク集を参考にして下さい。
<この改正案で規制されるジャンルは?>
漫画、アニメ、ゲーム、映画、小説、つまり全ジャンルです。
<規制されるのは成人向けの作品だけ?>
成人向けから一般向けまで全ての作品が規制対象になります。少年向け、少女向け、青年向け、レディース向け、ボーイズラブ(BL)等々、例外はひとつもありません。特に都当局は、以前から成人向け漫画と同じようにBL漫画も問題視している為に(青少協でもBL漫画を批判する声が上がりました)、改正案成立を契機にしてBL漫画を徹底的に締め付けてくる懸念があります。詳しくはこちらのリンク集を参考にして下さい。
<声優の演技まで規制?>
18歳未満の少年/少女のキャラクターを表現した声によるセクシャルな演技が含まれるアニメ、ゲーム、ドラマCDなどが、不健全図書として規制される可能性は大いにあります。なお、音声までをも規制対象とする事になったのは、キリスト教団体「ECPAT/ストップ子ども買春の会」の顧問である青少協委員(元警察官僚)が強く働きかけたからではないかと指摘されています。その根拠として、「ECPAT/ストップ子ども買春の会」が10年以上前から政府に対し、児童ポルノ禁止法に絵と文章、そして音声を含めるように要求し続けているという事実が挙げられています。 (参照)
<同人誌や同人ソフトも規制?>
青少協で行われた都条例改正案の議論の中で、都当局の担当者が「企業ではなく個人が発行している同人誌や同人ソフトを審査し、規制する事は事務的に難しい」といった趣旨の発言をしていますが、何らかの形で規制をかけてくるものと思われます。最も可能性が高いと指摘されているのは、東京都内で同人誌即売会を開催する事への規制です。コミケット準備会もその点を危惧しているようです。 (参照)
<東京都の規制だから他県には関係ないのでは?>
厄介な事に、この規制の影響は全国に及びます。都当局から不健全図書として処断された作品は、流通会社が取り扱わなくなる為に他県での販売が非常に難しくなるからです。これはこの国の特殊な流通事情が原因です。 (参照)
(略)
メディア社会が拡がる中での青少年の健全育成について 答申(PDF形式:235KB)
(略)
少なくとも児童に対する性行為等を写真やビデオと同程度にリアル
に描写した漫画等については、児童ポルノ法その他の法律により、可能
な限り早期に何らかの規制を行うことが必要である。当協議会としては
この点について、政府及び国会による迅速な取組を強く要望するもので
あり、都においても国に対しこの旨の要望を行うべきである。
一方、児童と大人の反倫理的な性交等を積極的に肯定する内容のもの
など、児童をみだりに性的対象とする悪質な漫画等は、児童を性の対象
としてのみ取扱うこと、つまり児童を性的に搾取し、虐待することを是
認し、児童の尊厳を損なう表現である点では、実在の児童を被写体とす
る児童ポルノと違いがない。
(略)
東京国際アニメフェアから撤退せよCommentsAdd Star 2010-03-10 - ぬるオタな日々
(略)
今月開かれる日本最大級のアニメイベント「東京国際アニメフェア」。これを主催する東京国際アニメフェア実行委員会の委員長こそ、他ならぬ石原慎太郎都知事である。東京都とともに、このイベントの企画運営に関わる団体や企業は、この問題について何とも思っていないのだろうか。運用次第ではコンテンツ産業を衰退させかねないこの条例を。もしかして、こうした大々的なプロモーションや海外セールスの場を失わせたくないから、東京都を下手に刺激しないようにしているのだろうか。そう考えているとしたら、彼らは「表現の自由」を自ら放棄したも同然。日本のコンテンツ産業はその時点ですでに終わりだ。本当にこの条例がおかしいと思うのなら、それを平気で作る東京都と組んでアニメフェアをやるべきではない。来年度からは運営から外れたらどうか。もしくは東京都とは組まずに、自分たち独自のアニメフェアをやるか。東京アニメアワードを返上する人が出てきてもいいぐらいだ。それぐらい業界全体が毅然とした態度で臨まないことには、この流れも変えられないのではないか。
(略)
■無関係おまけ
北朝鮮が日本世論軟化策 総連内部文書、政界・マスコミ工作を指令 - MSN産経ニュース
北朝鮮は日本の朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)を通じ、鳩山民主党政権への働きかけを強めようとしているが、7日までに産経新聞が入手した内部文書で、朝鮮総連が日本の対北世論を軟化させるため「学界、マスコミ工作や、政界はじめ各界代表者の訪朝を推進すること」−など具体的な宣伝扇動策を決議していたことが分かった。これは朝鮮労働党の指示とされ、対北制裁解除や経済支援獲得を狙ったものとみられている。文書は昨年の総括と今年の目標を定めた総連中央常任委員会の決定書(昨年12月28日付)で全29ページ。
今年の課題に「日本の連立政権が対北朝鮮政策を転換させ制裁を撤回させて、日朝平壌宣言に従って過去の清算を基礎とする国交正常化に本格的に向かうよう(総連が)事業を行う」ことを挙げ、具体策として「学界、マスコミの有力者との事業」や「政界をはじめとする各界代表者たちの訪朝を積極的に推進する」として、地域密着で日朝友好行事を行うよう指針を示した。
関係者によると、この文書は朝鮮労働党の総連担当部署の統一戦線部の指示で作成されたもので、形式は総連中央常任委員会の決定書だが、実態は日本社会や政界工作に対する事実上の本国の「指令書」という。
文書はまた、昨年の日本の政権交代に対応して総連が民主党の中央と地方の有力者や与野党議員に働きかけ、対北制裁の撤回をさせる世論工作を行ったと記し、「日朝民間交流事業として40団体の訪朝団を実現した」と報告。中央や地方で政界やマスコミ、労組などに「親北勢力」を再構築し、反共和国(反北)に対する糾弾ムードを組織したと述べている。
北朝鮮の民主党攻略指令は昨年7月上旬から始まった。自民党政権が対北強硬策をとっていたため、政権交代を好機とみて旧社会党系の総評など北朝鮮と友好関係にあった労組への働きかけを指令していた。昨年末から地方の民主党議員に総連系団体からの接近が確認されている。