げろみ日記

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みつばちメモ

黒鳥先生メールとこないだの美味しんぼに出てたので

殺虫剤の選択性−ミツバチに対する選択性の不思議−

いささか古い新聞記事になるが、昨年8月から9月にかけて、岩手県南部で大量のミツバチが死ぬという事件が発生した。県と養蜂組合が農薬メーカーの協力を得て調査したところ、ミツバチの死骸や巣からネオニコチノイド系の殺虫剤であるクロチアニジンという化合物が検出された。この殺虫剤は、水稲の重要害虫であるカメムシの防除のために散布された。そのため、養蜂組合は農家を指導する立場にある県と全農県本部に対して損害賠償を請求したという。
(略)
(2006年4月21日)。

ミツバチ大量死の原因は日本で開発された殺虫剤クロチアニジンだった - フリーランス英独翻訳者を目指す化学系元ポスドクのメモ - 2008/5/17(土) 午後 8:32

21世紀の新農薬(5)−クロチアニジン−

クロチアニジンは、住化武田農薬(旧武田薬品工業)が開発したニトログアニジン系殺虫剤である。同社が既に開発し、1995年に上市したニテンピラムと同じくネオニコチノイド系殺虫剤である。先行品のニテンピラムに比べて殺虫スペクトルが広く、低薬量でも高い殺虫力を示す。

クロチアニジンの化学名は、(E)-1-(2-クロロ-1,3-チアゾール-5-イルメチル)-3-メチル-2-ニトログアニジンである。図のように、クロロチアゾール基とニトログアニジン基を持っている。この殺虫剤の作用機構は他のネオニコチノイド系殺虫剤と同様に、昆虫の神経細胞の接合部において、ニコチン作動性アセチルコリン受容体に結合し、神経の異常興奮を引き起こし、虫を死に至らしめる。
(略)

製品の効力と安全性/クロチアニジン配合製品/製品情報(シロアリ駆除・防除剤)/シロアリ情報Club/人と環境にやさしいシロアリ駆除・防除剤:日本エンバイロケミカルズ

薬剤散布によるシロアリ防除工法

ミツバチ大量死の原因は日本で開発された殺虫剤クロチアニジンだった - フリーランス英独翻訳者を目指す化学系元ポスドクのメモ - Yahoo!ブログ
ドイツでは、寒い冬に通常は、10%から20%のミツバチが死ぬと言われている。

ところがドイツ南部では、暖かくなった4月に、ミツバチの不可解な大量死が報告された。
5月に入っても、バーデン・ヴュルテンベルク州では、約7千匹のミツバチを失った養蜂家もいたという。

そのミツバチ大量死の原因が特定されたと、ドイツでは報道されている。
(略)
日本が開発した農薬で、しかもミツバチ大量死との因果関係が証明されていたのに、
ドイツでの悲劇に生かせなかったのは、非常に残念である。
(略)
(最終チェック・修正日 2008年06月28日)

ミツバチ大量死は日本でも起きているが行政・企業の対応は鈍い - フリーランス英独翻訳者を目指す化学系元ポスドクのメモ - Yahoo!ブログ
(略)
どうしてバイエルのように、住友化学は自主的に補償すると言わないのだろうか。

企業の社会的責任であるとか、環境保護への取り組みなどをHPで報告している住友化学は、
自社製品の使用により重大な被害が発生したのだから、養蜂家への補償はすべきだと思う。


EUと異なり日本では、記事中の農林水産省の発言にもあるように、使用禁止にはしたくない雰囲気がする。
「安全性が再確認されるまで一時使用停止」 ではなく、「注意して使えば安全なはず」 と考えるわけだ。

文化の違いだと言われればそれまでだが、どうして過去の薬害や偽装事件から学ぼうとしないのだろうか。

反農薬派の様々なレポートを見ると、コメの等級判定規格が厳しすぎることが要因の一つで、
害虫カメムシの防除を確実にするために、ネオニコチノイド系農薬を大量に散布する必要があるそうだ。

それも一つの見方であるが、私は、農林水産省が推進する松くい虫防除のために、禁止したくないのだと思う。

松くい虫防除のための農薬空中散布は、以前から税金の無駄遣いだとか、効果がないと批判されているが、
最近でも無人ヘリを使った散布方法が検討されるなど、毎年確実に予算がつけられている。

松くい虫防除に関する委員会では、ネオニコチノイド系農薬のミツバチへの影響を心配する発言もあるが、
空中散布をやめようだとか、ネオニコチノイド系農薬の使用を禁止しようという話にはならなかった。
(略)
ミツバチ大量死の被害に遭った養蜂家が、昨年11月18日の食品安全委員会意見交換会で発言していた。
「食品に関するリスクコミュニケーション ―こんなこと聞いてみたかった、農薬のこと―」
http://www.fsc.go.jp/koukan/risk-tokyo201118/risk-tokyo201118_gijiroku.pdf

【このミツバチが大量死するということは、そのほかの虫もほとんど死にます。 … 残留農薬の期間が
25日ということで、非常に長い残留を示します。そのことで、そこの地域の自然、ご存じのとおり、水田は
耕作地のほとんどの面積を持っていますから、そこにまかれた地域はほとんどの虫が死んでしまいます。
そのことによって、端的にいいますと、ツバメがいなくなります。 … 船瀬俊介氏による『悪魔の新・
農薬「ネオニコチノイド」』によりますと、197ページの記述に、農水の担当者の言葉として、「やはり
影響はある。違う農薬にかえていただく等の対策を各県にお願いしている」ということが記述されています。
これは本当でしょうか。 … 農家はこの農薬をこれからも使うのでしょうか。そして、消費者の方々は、
こんなに大量に殺す農薬をまいたお米を食べるのでしょうか。そのことを問いたいと思います。】

ミツバチの大量死は養蜂家の廃業になるだけではなく、生態系の崩壊につながり、
そしてそのツケは、消費者も含めて、日本人全員に回ってくるのだ。

(最終チェック・修正日 2009年01月12日)